良かったのは、バウス閉館の「ウィズネイルと僕」と
ユーロのベルイマン特集の「冬の光」だけ。
もう映画も音楽も文学もクラシック回顧上等主義でいいじゃないか、
とさえ思うこの頃。
なので、映画に関するブログもあまり書いていないのだけど
先週末、オシャレ映画の「フランシス・ハ」を鑑賞してきたので、
その感想をば。
オシャレ映画という言い方も皮肉がありますが、
うーん、この手の女の子二人映画は
過去散々見尽くしてきた。
(ロシュフォール、ひなぎく、ゴーストワールド云々)
なので、どうしてもそれらの素晴らしい作品達と比べてしまう。
ゆえに、ちいと俯瞰で見てしまったわい。
話の内容は散々いろいろな所で書かれているので割愛するが
何をやっても空回りの主人公のもがきっぷり、に笑えるか否かが肝。
こういうダメな妙齢女子の話ってイタイ、一周まわって
自分もその要素あるかも(過去あったかも!)
嗚呼、猛省、反面教師、自戒と
エヴァンゲリオンよろしく漢字が(明朝体で)頭を駆け巡る。
自分は女子高だったせいか
「自分はみんなとは違う!」という空気があるのは前提だったし、
そのくせ烏合の衆で、そのくせ他人の批判には厳しくて、
共感しないと変人扱いされるわ、魔女裁判はあちこち行われてるわ、
大手小町でフルボッコは当たり前に横行してるわ。
「みんな違ってみんないい」わけない世界。
とどのつまり自分を賞賛してほしい、理解してほしい・・・
結論から言って、あぁ女ってめんどくさい!
マシンガンズじゃないけどマックスめんどくさい!
なもんで、この映画で描かれている女同士の友情も
何というか「めんどくさいなー」という関係の上に
成り立っているのではないかと思えてしょうがなかった。
登場する人全員が、
どこか脆くて満たされない雰囲気を背負っているのは
2010年代の空気だから、ということでいいんだろうか?
特にグレムリンの脚本書いてる男性が痛いと思ったぞ。
にしても、話に集中したいのに
背景にどうしてもどうしてもトリュフォーが浮かんじゃう!
どっかで聞いたサントラと思ったら
実際のトリュフォー映画でバンバン使用されてたのね。
どことなく「Jules et Jim(突然炎のごとく)」ぽいスチール。
そしてデヴィッド・ボウイで疾走するのは、
やっぱりカラックスの「汚れた血」を思い出しちゃう!
そうそう昨年暮れだったか早稲田松竹でアレックス3部作が
35ミリでかかるというので!
喜び勇んで見に行ったのだが
(一昨年パリ行って以来、頭の隅に残っていた)
滑走路を走るところ、なぜかフィルムが撓んでいたのか、すんごい勢いで
カクカク走ってたので、一人で大爆笑してしまったわ。
(と思ったら、そういうエフェクトかかってたのか・・・。
youtubeに全編あったので見てみたらやっぱりカクカク!→ココ)
とまぁ話は逸れたけれど
これはリチャード・アイオアディの「サブマリン」もそうだったんだけど、
「フランシス・ハ」も
米国経由の「フレンチムービー」になっていて
(しかもヌーヴェル・ヴァーグの!)
それ故オシャレ度3割増しという雰囲気になっていました。
そうそうオシャレと言えば
劇中、ソフィーが着ていたカーディガン、これどこのブランドかな?
当方カーディガン好きなもので
気になってパンフを見てみたのだけど、
私の知りたいことは全く載っていなかった・・・。
やっぱり最先端オシャレwのメゾン・キツネだろうな!
オシャレ映画にはオシャレワードローブを!
と思ったらキツネの向きが微妙に違う!
そうなるとアメリカのイトーヨーカドーこと
JC Penneyのヴィンテージかな???
これはこれでオシャレ!
カート・コヴァーンも着ていたっけな。
実は自分も昔ebayで100円くらいで買ったわ!
まだタンスにあるので、久々登板させてみようかなと思った秋の夜長。