2011-07-10

Alone in Kyoto 8

南禅寺を後にして、銀閣寺(慈照寺)へ赴く。

これだけ寺社仏閣を周っている私だが、
実を申せば金閣寺、銀閣寺は行ったことがない。

ド定番だからこそ、というわけでもないが、
今行かなくてもいいのでは?という気持ちというか
いつ行っても人がたくさんいるイメージなので
敢えて避けていたと言っても過言ではない。
何か他の寺院を周るついでに拝でようか、くらいなんだよね、
金閣、銀閣って。特に金閣寺は。
(でも仁和寺と竜安寺を参拝したときはやっぱりスルーしてしまったが)

なわけで、慈照寺、初参拝。
特別拝観の東求堂が見たかったんだけど、
最終受付時間に間に合わなかった!
まったくこの旅はケアレスミスが多すぎる。自己嫌悪。

それでも初めての慈照寺は見所が多く
一瞬にして気に入ってしまった。

このシックさ、モダンさ、そして落ち着いた雰囲気。
義政の理想はこれだったのか・・・。

八代将軍足利義政は政治家としてはイマイチだった。
偉大すぎる祖父の義満、イケイケ手腕の父の義教、
鬼嫁の日野富子、早世の息子の義尚。
そんなプレッシャーとストレスだらけの人生だったけれど、
美しいものへの審美眼はとにかく素晴らしかった。
その体言化したのが慈照寺なわけで。

じーちゃん義満のギラギラ金閣寺に比べたら、
もうセンスが良すぎるよ!

不思議なコントラストの石庭は銀沙灘という素敵な名前がついている。
これが作られたのは実は江戸後期。作者が未だに不明みたい。

時間がなくて中は拝観できなかった国宝の東求堂。
こじんまりとした四畳半の義政の書斎。
ここも次にリベンジだ。

慈照寺は、寺自体もすごいシックなんだけど、
小高い丘に行くまでの草木花々が美しくて圧倒された。
私は、あまり花の写真は撮らないんだけど
今回は何回もシャッターを切ってしまったなぁ。




やっぱりここも拝観客が少なし。まぁかなり遅くに拝観したのもあるのだけど。

小道を抜けて全体が見渡させる丘へ。
南禅寺よりこっちの方が「絶景かな」
遠くに見えるのは月待山。圧巻の全景!

釣鐘風の格子と天守の銀の鳳凰。松の木々にも映えて美しい。

苔のむしっぷりがねぇ、思わずカメラ構えちゃうわけで。
わざと花びらを置いたわけではなくて、自然と散らばっていた素敵な偶然。


足利義政の理想郷を存分に堪能できたわ。
クラシックな美しさというのかしら、
人の情緒にまで訴えかけるような初の慈照寺だったなぁ。
忙しい一日だったけれど、最後がここでよかった。

引き換えの札をなくしてしまったんだけど、
御朱印を書いてくださった方も親切だったなぁ。
(ホテルに戻ったら簡単に見つかった。ポケットの淵に引っかかってた!)
また来ようっと。
(つづく)

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