コンペティション部門の「Detachment」を見てきた。
コンペは1000円で鑑賞できるのが嬉しいなぁ。
荒廃した高校。
主演のエイドリアン・ブロディは臨時教師としてやってくる。
となると、金八やスクール・ウォーズみたいな熱血教師役なのか?と
思うと・・・真逆。
めちゃくちゃクールで、そっけない。
仕事をするのは、金のため。
むしろ「殺人事件やこれ以上問題を大きくしないため」に
最低限のことをやる、といった感じ。
同僚の先生も、
様々な問題を抱えていて
「社会病理」が蔓延るこの時代に
教育とは、親子とは、希望とは、未来とは、
といったテーマを
丁寧にブラックユーモアを交えて
あぶりだしていく映画。
※2011/12/18更新
新しい予告編を発見。かかっている曲は
Your Hand in Mine by Explosions in the Sky
Empty by Ray Lamontagne
いやぁ、この映画、今年見た中でベスト1当確。
夢も希望も本当はない、ひたすら自分を抑えて抑えて
自分の心がぶっ壊れないように、
毎日を漂流し、悩みを家に持ち帰り、
朝が来てまたそれを持って行き・・・
暗い映画だ。でもなんだか自分には、ものすごく響いてしまったわ。
この映画の持っている空気感に飲み込まれっぱなしの
至福の100分だった。
センチメンタルで「悲しそうな」臨時教師の役を
エイドリアン・ブロディが、大大大好演しているのもポイント高い。
また、同僚のジェームズ・カーンが素晴らしすぎる。
社会病理と上で書いたけれど、
この作品の監督、トニー・ケイのデビュー作は
「アメリカンヒストリーX」なのね!後から知って納得!
でもって、Soul Asylumの「Runaway train」も彼の作。
これアメリカでも随分話題になったよねー。
このクリップ、初めて見たときものすごく怖くて
未だに私の生涯ワースト1だわ。。
このクリップがきっかけで、行方が見つかった子供がいると聞いたけど、
未だに消息不明の子っているよね・・・。
ブログ書くために久しぶりに見たけど、
実在写真が怖いよー、ママン、と長年感じていたが
ペドの親父と最後のオバハンも更に怖いことが判明。
今は解毒に同じような傾向の「Jeremy」を見ております。
(これも最後が嫌だけどw)
90年代初頭のオルタナティヴのクリップって今考えると名作多いねぇ。
と、話が逸れたけれど
人と人との繋がりを大事に思う一方で、
正直一人でも生きていくことは可能な世の中になりつつある。
だけど
心を開いて受容できる人が、
たった一人でもいれば、世の中は毎日は少し変わるかもしれない。
そして、そういう人に自分がなることで
誰かを救えるのではないか、
なんて思える深い深い内容。
トライベッカ映画祭で上映され、
本国アメリカでは来年の2月に公開されるとのこと。
私ももう1回見たい!