醍醐寺から醍醐駅は、実は複雑な道を歩く。
早い話、
寺院の近くにあった雑貨屋(コーナーショップの意の方)
本当に親切丁寧に教えてくれた。
スマホの完璧な地図を片手にサクサクと旅路をこなしていくのとは
180度異なるけれど、
まぁスマホ持ってないんだけどw
地下鉄の醍醐駅から東西線に乗って、蹴上駅へ。
いわゆる「哲学の道」ってやつだ。
意外にも南禅寺に行ったことがないので、
照準をそこに合わせたというわけ。
それなのに、道すがら三つ葉葵の暖簾がはためくお寺があった。
南禅寺の別棟である金地院。
なになに・・・現在、特別拝観やってるって?
え!このお猿さんの襖って、長谷川等伯のじゃないか!
おおお、これは何かの縁、見ねば!
というわけで急遽、金地院を詣でることにした。
受付のおじさんも「あと10分で解説員が説明するから、おたくさんラッキーや」
とのことだった。いや、本当にそう思うよ!
しかもこの「お猿さんの襖」は先述の東京国立博物館で見た展示会には
出品されていなかったものだから!とも教えてくれた。
萌える緑の美しい小道。これだけで心和むなぁ。
目的が特別拝観なので、いそいそと堪能。
日光東照宮と比較された東照宮が金地院にはある。
家康の遺言により遺髪と念持仏が祀ってあるのだ。
金地院はもともと15世紀初頭に足利四代将軍の義持の命で建立。
江戸時代には徳川家のひいきとなったというのだけど、
はぁーやっぱりシックで落ち着いていている。
気に入ったわ!
そして徳川家光のために作ったと言われる「鶴亀の庭」。
白砂を海に見立てて、写真の上が「鶴島」下が「亀島」。
見える???見える!
そしてお目当ての長谷川等伯の「お猿さんの襖絵」こと
「猿猴捉月図」
(拝観券より転載)
手長猿が木にぶる下がって、長い手を伸ばしている愛らしい襖。
実物を見ながら描いたわけではないからこそ、
それがまた味になっている。(予断だけど円山応挙の虎とかって猫みたいなんだよね)
間近で見れてうれしかったなぁ。
それとお茶室・八窓席。
江戸時代の佐藤可士和とかそんな感じのデザイナー小堀 遠州の作。
実は、彼は上述の「鶴亀の庭」も手がけているのだけど、
このお茶室、ものすごく計算されている。
ほんの三畳ほどのスペースなのだけど、
鴨居や床の間、長押の位置や奥行きをほんの少しずらすことによって
広く見せたり、遠くからは、まるで重箱のように見えたり・・・
と目からウロコの建築。
解説の方の説明もものすごく上手で、
いやぁ本当にこの旅一番といってもいいくらいの古刹でした。
これは「明智門」
明智光秀が自身の母のために作った門!なんだよー知らなかった。
ちゃんと写真撮ればよかったよ!
とまぁ実はものすごい名刹、金地院。
私もここを訪問しなかったら、知らないで過ごすことが多かった!
こういう瞬間が本当に幸せだなぁ。知らないことを知る喜びが生甲斐になる。
さぁ次はお隣の南禅寺!
(つづく)
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