公開前に試写会に行ったのだが、遅ればせながら感想をば。
この日は、雨が降っていて
会場も文京シビックホールという地味な所で
なんとなく食指が動かない・・・
加えて原題「Big Miracle」なのに
何がどうして「だれもがクジラを愛してる。」(句読点付き)なのか。
これは、「He's Just Not That into You」が
「そんな彼なら捨てちゃえば?」にしたパターンと恐らく一緒だなぁ。
と、思ったら仮タイトルが「Everybody loves Whales」だったそうな。
ちなみにこの2作とも同じ監督。
それだけでもう見る価値もないのかもしれない。
しかし、インターネットのない時代の報道の伝播力が、
果たしてどのように描かれているのか、
ここには興味があった。
なので、見に行ったというわけ。まぁタダだし。
それはそうと上映前に簡単なアンケート調査があり
「あなたはドリュー・バリモアが好きですか?」という項目があった。
YESと答えた人には
「下記の中から一番好きな作品を選んでください」
とあり、選択肢は
チャリエン、ET、
25年目のキス、50回目のファーストキス、2番目のキス
(紛らわしすぎる)
ラブソングができるまで、そんな彼ならrh、スクリーム・・・だったかな?
私としては「ウェディング・シンガー」一択!
しかし選択肢になかった!
その他のところに、しっかり記入。
ちなみに小さい時に見て、なんとなく印象に残っている
「炎の少女チャーリー」も選択肢になし。
「炎の少女チャーリー」はなんとなく設定が「キャリー」ぽいんだけど、
この二人が対決したら楽しそうw
温和なセントバーナードが、蜂に刺されて狂暴化する「クジョー」とか
たまーに見たくなる。
(犬の演技が尾っぽ振ってたりして、うまくないんだけどw)
そんなわけで、このクジラ映画なのだが、
1988年に起きた実話。
氷に阻まれたクジラを如何にして助けるのか、
そしてその周りの人たちの策略とは・・・
うーん、いかにも、なご都合主義というか、
アメリカ的というか、まぁハッピーエンドなんだけど、
この手の話は、どうも苦手だ。
まぁ食指が動かない理由、的中したんだけど。
グリーンピースの支部長役である、ドリュー・バリモアの
キーキーとした金切声に嫌悪感を抱いてしまった。
(まぁそれは彼女の演技が素晴らしいってことで)
映画では、クジラをダシに出世をもくろむアンカーウーマンとか、
副大統領候補の陣営などを織り交ぜているんだけど、
いかんせん、クジラって優遇されすぎ!
(動物に優劣付けること自体がなぁ)
鑑賞した翌日、
その当時の報道ってどうだったのかなぁと思い調べてみたところ、
やはりイギリスの「エコノミスト」が
クジラ救出劇を皮肉っていた!
「このエピソードは、テレビ時代において人々の同情の気持ちが
どのように操作されるかについて何かを教えてくれる。
クジラと並んで晩のニュースは中米のハリケーン『ジョアン』と
フィリピンの台風『ルビー』によってもたらされた災害の映像を放映した。
それらは無名のありふれた悲劇だった。」
「たしかに米国はコスタリカとフィリピンにそれぞれ25000ドルの
緊急援助をすることに応じた。しかしクジラ救出作戦の費用に比べれば、
それはほんの小銭にすぎない」
「連邦議会のある対外援助推進者は救出劇のテレビを見て複雑な顔をした。
『同じ悲惨さを扱うならバングラデシュの家庭だって取り上げられるのに』。
視聴者にとっては、クジラにもハリケーンにも名前がついていたが、
ハリケーンの犠牲者は名無しだったのだ」
(エコノミスト 1988年10月29日号)
第三世界では、天災などで苦しんでいる人間がたくさんいるのに、
クジラ三頭のため、あそこまでする必要があったのか?
と辛辣に皮肉交じりに書いている。
うーん、この映画見るよりも、当時のルポ読んだ方が遥かに価値あるかも。
ちなみに、アメリカではこの映画、成績が振るわず
赤字となってしまった。うーん、納得。
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