2011-02-10

2011 文化庁メディア芸術祭

六本木の国立新美術館で開催している
「第14回文化庁メディア芸術祭」に行ってきました。

昨年、初めて来場したのですが、
見応えのある展示でものすごい楽しかったのを思い出す。
無料なのに五感を刺激するものがたくさん!

新美は共有スペースも雰囲気があって大好き。
ミュージアムショップも他にはないもの多いしね。
写真撮りまくってしまった。



この真っ直ぐな回廊が好き。

メディア芸術祭ですが、
今年度の優れたアートとエンターテインメント作品が
一同に介する展示会で毎年この時期の風物詩。

それぞれアート部門、エンターテインメント部門、
アニメーション部門、マンガ部門 の4部門に分かれています。
文化庁主催だけど、お堅いイメージはなく、
むしろカッコイイとかクールな展示がそこかしこにあり、
実際に体験できるのも大きな魅力。

金曜日の昼に来場したのですが、
今回奨励賞を獲得したiPadマジックの実演を見ることができた。

実演の前に、なぜこのようなことをやろうと思ったのか等
プレゼンをしていたのですが、

「iPad発売の日にこのようなパフォーマンスを
やることによってiPadってスゲーんだぜ!というのを
世間に知らしめたい→共感」という
代理店的な発言をされていた。
(この方もともとマジシャンで現在は代理店にお勤めのようですが)

共感ね・・・ふぅむ、と繁々と考えてしまったけど、
なんとなくその物言いが押し付けがましく感じた。

何かを人に伝えるときには、
共感してもらいたいだとか褒められたいだとか
そういう欲求はつきものだと思うし、
寧ろあって当然でしょう。

ただ、行き過ぎるとエゴになるのは当たり前で。
そこの塩梅が難しいから
人は言葉でやわらかく説明したり、謙遜したりする。
なんかこのお方、あまりにもギラギラしていて
(世に出たい感っていうのかなぁ)
ちょっと退いてしまった。
「iPadの発売の日に、ちょっと楽しめることやってみました、
面白がってくれたら、それだけでうれしいでーす」
だったらよかったのに。(まぁそれも私のエゴだけど)

まぁそんな感じだったので、
実際のマジックも手元を凝視してたので
あ、右のポケットをガサガサしてる、と、
そっちばっかり気になってしまったw

これは余談だけど、
このパフォーマンスが始まる10分ほど前に、
自分は今回エンターティンメント部門の優秀賞を獲った
サカナクションの「アルクアラウンド」の映像を見ていたんだけど、
見てるモニターの前を思いっきり横切った男がいてさ、
なんて失礼なひとなんだろうと思ったら
このiPadマジックの人だったw それだけ。

まぁそんな感じですが、
私の心を鷲掴みにしたインタラクティブ・アートがあった。
アイはアイでも
これはALS(閉じ込め症候群)のアーティストのために開発された装置で
眼球の動きで、文字を綴ったり、絵を描いたり(実際には線画)
ゲームが出来たりするというもの。

「潜水服は蝶の夢を見る」のあれの進化版!
わざわざ言語療法士さんが文字を読み上げなくてもできるし、
しかも特殊カメラが2万円とローコスト!
体験が出来るというので、私も挑戦してみました。
ものすごく難しかった!なんせ瞬きできないし、
上手に文字を捕える事が出来ない歯がゆさ、
身体の自由を奪われることの過酷さ・・・
だからこそ、キャッチできたときの喜び!
これはすごい開発。
心が震えましたよ。

その他、会場で久々wiiでゲームやったり、
マンガ部門で奨励賞を獲得した
「ぼくの小規模な生活」の作者が
子持ちになっているのを知ったり、
(一時期、モーニング熟読してたので)
収穫の多い一日だった!

13日の日曜日まで開催しているので
ご興味のある方は是非!


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