2011-09-08

岡村ちゃんライブ参戦記 ㊦

18:30頃、新木場に着くと、なんだか人の活気に満ち溢れていた。
ドキドキが加速していく。

Studio Coastに入って、バーへ行くと
絶対カルアミルクとバーボンソーダがあると思っていたが
そんな物は微塵もなかった。
しょうがないのでハイネケンをそそくさと飲み干す。

一階のフロアの前方左になんとなく陣取る。
周囲は年齢層が高く、
なんとなく暖かな一体感に包まれていて
直感で今夜はいいライブになるなと思った。
そしてそれはその通りになった。

シェーンベルクだかストラヴィンスキーだかの
難解な不協和音の交響曲らしきSEが延々と流れ
ライブがスタート。

帳が下りた瞬間から、人が前にドドドーと押し寄せる。
私も釣られて前のほうに移動。
岡村ちゃん、グレアムコクソンめがねで登場。
みんな、どよめきつつも音の洪水に飲まれていく。

ライブは1曲目は超絶アレンジの「どぉなっちゃってるんだよ」
のっけから妙齢の男子女子がスパーク。
岡村ちゃん46歳なのに踊りまくり。
襟の詰まった濃いグレーのスーツにボルドーのシャツ。

パッと見、あれ?太った?背中広!
しかしながら、ものすごいオーラ、輝きが半端ない。
みんな恍惚の表情で岡村ちゃんの動きを追っている。
ライブを楽しみつつも岡村ちゃんを観察してみた。
なんとなく表情が堅い、そしてなんだか戸惑っているような印象。
目を少し伏せて、斜め下をみているような感じだった。
そして時折ヤベーといった、はにかんだ表情を浮かべていた。

2曲目「カルアミルク」うわああああ。
私の周りは、ほぼ泣いていた。
たしかにこのピアノのイントロだけで心臓を鷲掴みにされてしまう。
そしてびっくりしたのが、おぉ歌唱力!
思ったよりもぜんぜん落ちていない!

「あの頃の僕」が余計鮮明に蘇って
魔法のように、目の前に現れた。
そしてそれは魔法じゃなかった。奇跡だ。
私もちょっと涙腺が決壊しそうだったわ。

岡村ちゃんの表情も徐々に柔らかくなり、
あの流し目や上から目線が炸裂。
この人本当に目千両だなぁ。しみじみ追懐。
ダンスもかなり踊れているし、
才能の塊、天才という言葉すら手垢が付きすぎて形容しがたい。

それなのに自分ったらふとライブ中なのに
あぁ岡村ちゃんって
重い重い十字架を背負っているんだなぁと思ってしまった。
そういう眼差しで目の前の彼を見てしまうのは申し訳ないのだが。

ただそれも彼の宿命なんだろう。
音楽が彼を捉えて離さない。そしてそこから逃れられない。
だからクスリに走ったとも言えるだろうけれど

だけど、繰り返しになるが
本当に岡村ちゃん生きててよかった。
岡村ちゃんも何度も何度もありがとうと言い
頭を垂れてうっすら泣いているようにさえも見えた。
ステージを縦横無尽に駆け回り、踊り、歌い、
投げキッスを何度もして、ギターを弾き、ピアノを弾き
(ものすごく指が長くて綺麗なんだよなぁ)
客席を煽り、大笑いして、そして醒めない魔法を全員にかけた。
みんなが笑っていた。会場全体がものすごく暖かった。
そんな熱くて穏やかで言ってみれば歴史的な夜だった。
19年前の気持ちが蘇ってきた。まんま、かもしれない。

帰り、たまたま電車の隣に座った
岡村ちゃんのTシャツを着ていたお姉さんに話しかけた。
一人でライブに来ていてやっぱり20年位前に見たことがあるという。
「今夜はよかったですよね!」と言ったら
「そうですよね・・・」とそのお姉さんは少し目が潤んでいた。
二人で万感の思いというか、
ちょっと感動しすぎて言葉にならないですね、と言い
ふーっというため息というか・・・
そういう空気がなんとなく優しかった。
見ず知らずのお姉さん、ありがとう。
再演が20日にあるというけれど、
うーん行きたいが・・・このままで留めておくのもいいかなぁ。
来年もこのまま健康で生き続けてほしい、本当にたのんますよ・・・・。


Set list
どぉなっちゃってんだよ(アレンジバージョン)
カルアミルク
Punch
5モンキー
聖書
19
いじわる
ベジタブル(超アレンジ)
祈りの季節
だいすき
イケナイコトカイ
マシュマロハネムーン
セックス
だいすき
あのロン
カモン
友人のふり(弾き語りピアノ)
卒業写真(弾き語りピアノ)
Georgia on my mind(弾き語りピアノ)
君が代(弾き語りピアノ)
ドッグデイズ(一部だけ。ギター弾き語り)
Shining (君がスキだよ)(一部だけ。ギター弾き語り)
どうかしてるよ
Out of blue

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