2016-01-29

2015年 有馬記念観戦記 その3

さて「2015年 有馬記念観戦記」と銘打ちましたが、
その3にして、ようやく本題です!
第60回有馬記念!
 
2015年も前年に引き続き、公開枠順組み合わせ。
「早い者勝ち」の内枠集中のクレーム多数で、
より公正さを極めた方式が採用されたのは喜ばしくも予想が難しい!

やはり注目は、このレースで引退してしまう
GⅠ6勝の最強芦毛馬ゴールドシップ!

ゴルシもやっぱりこれが最後だとわかっているような表情で
今浪厩務員共々どこか寂しげな雰囲気でした。

さて、2015年最後の勝負、有馬記念!
私は買おうと心に決めた馬が3頭いました。
まずは田辺騎手のダービーフィズ!(しんがり16番人気!)

JC(しんがり18番人気!)では買わなかったのですが、
伏兵の匂いがプンプンし、そして結果は悪くなかったの9着!
ゴルシより着順上だったぞい。
(JCレース後にゴルシに追われるダービフィズと田辺氏)
人気がない時の田辺裕信騎手には今年何度も救われたので・・・
と思ったらば!
えええええ!

でも大野騎手にもこの1年
サウンドトゥルーやホワイトフーガで救ってもらったしなぁ!
(ダート馬だけど・・・)

そしてJCでも本命にしていたラストインパクト!(9番人気)
 
JCは7番人気で最後の直線を駆け抜け、
正直勝った!さすがムーア御大!
周りの方たちとハイタッチしたもんです!
しかし、結果はクビ差で2着!ショウナンパンドラ買ってなかった!
あまりのダブルショックに五郎丸見る余裕もなかったわ!
 
なので、リベンジの有馬記念、
ラストのマツパク、というのもあり絶好の2枠3番!
菱田騎手だけが、むむむ、という感じですが、
よく考えたら昨年もラストインパクト買ってたなぁで今年もすんなり!

ラスト有馬のマツパクさん「ゆうじくん、頼むぞ」

そしてこの1年、例年より深く競馬を見続け
枠順が出る前から、本命にしようと思っていた馬がいました。
その馬が「4枠7番」に入ったらいいなぁと思っていて・・・。
で、入りますように・・・と願ったら、見事通じまして!

「その馬」とは、
じゃない方のゴールド、引退しない方のゴールド、
ゴールドアクター(8番人気)

競馬のやり方や見方は様々ですが、
私なりの自分ルールでいうと誕生日が7月12日ということもあり、
ついつい本命の馬が「7」もしくは「12」に入ると
「7-12」の誕生日馬券を買ってしまうわけで。

まぁそれはさておき、
勿論、前走のアルゼンチン共和国杯、
前々走のオクトーバーSの連勝という理由も大いにあり。

少し話が横道に逸れますが
競馬の写真を頑張ろうと思った原動力は後藤浩輝騎手の死が大きく、
とりわけ引退式の日は忘れられません。

2015年4月5日中山。
あの日は花曇りで、ときおり空から涙雨。
準メインレースの「伏竜S」は
ブチコが関東初登場で、パドックは鈴なり。

全種類の毛色が一斉に走るレースとしても注目されていましたが
特筆すべきは、ブチコちゃん(6着)以外にも
後に重賞勝ちする馬が4頭もいたんですね!
武蔵野S他重賞3勝とダートの天下取りしそうな勢いのノンコノユメ(5着)
JBCレディスCで女王になったホワイトフーガ(7着)
芝に転向し、神戸新聞杯を優勝したリアファル(2着)
レパードSで優勝したけれど、夭逝してしまったクロスクリーガー(1着)
奇しくも、このレース後に覚醒したのが不思議!

そしてメインレースのダービー卿CT。
初めての重賞挑戦、みどりのモーリス!
 
他の追随を許さない圧勝のレース!
4月の時点で、
モーリスが安田記念に照準を合わせていることは知っていたけれど、
そのレースを勝ち、MCSも勝ち、国内GⅠ2勝、
さらに香港でも勝ち「世界のモーリス」になるだなんて、
1月、1000万条件を走っていた馬が、12月まで負けなしで
年度代表馬になるだなんて、想像もできなかった。


2015年4月5日中山。
涙雨が止んだのに、パドックに集まった人の涙が止まらず、
騎手の皆さんが笑顔で遺影を胴上げするだなんて、想像もできなかった。

想像が現実になって、日々が道が続いて、
2015年最後の競馬の日、
有馬記念でさて本命を、どの馬にしようかと考えた時に
「マイラッキーホース」のモーリスとの共通点
スクリーンヒーロー産駒で2015年レース負けなし
これは何かの啓示?と賭けてみたくなったのです。

ただ一片の不安としては、吉田隼人騎手。
迷ったら騎手で買うことも多いのですが・・・・

正直、買うのは、春の中京でのマーブルケーキ以来!
(ブチコちゃんのおねえちゃんです)
どうかなぁと思いつつも
やっぱり「絶対はない」のが競馬のいいところなので
快くマークシートを塗りました。

(つづく)

2016-01-28

2015年 有馬記念観戦記 その2

(前回よりの続き)
戸崎騎手の無双っぷりに驚愕し、
早いうちに有馬の馬券を買わないとなぁと思い
Mさんと、マークシートを塗り塗り、
そして馬券を買っていたら、ふと後ろから声をかけられました。

なんと、ジャパンカップのパドックで初めてお会いして
一番前のお席を譲って下さったKさん!
Kさん、ゴールドシップの大ファンで、
名古屋から中山へお越しになられたのですが、
なんと私が12月にチャンピオンズCを見に中京に行った時も
実は、ばったりお会いできたのです!
チャンピオンズC優勝のサンビスタ、
12番人気で有終の美、さすがに買えんよ!

電車のラッシュ以上の人ごみの中で偶然会えるなんて、
本当に本当に奇跡みたいなこと!
しかもKさん、パドック一番前を取ったので
よかったら(写真撮るのに)使ってくださいね、
なんて嬉しい言葉まで頂いて。

嗚呼、競馬は本当に人と人を繋げてくれる・・・2015年は、ほんとそれな!

さて、そんなKさんにあやかって
もちろん有馬記念もいいけれど、
実は私とMさんの目当ては9Rのホープフルステークス!
ここに来年のクラシックの勝ち馬、
未来の名馬がいるかもしれない・・・!

2014年のホープフルSは、
優勝馬がシャイニングレイでしたが怪我で戦線離脱、
収穫といえば、2着のコメートが日本ダービーで5着、
(実は複勝買ってた!)
菊花賞で◎にしようと思ったけれど、怪我で出走できず。
と、なんとなくなんだかなぁという感じではありましたが、
だからこそ、今年は期待も高まるわけで!

とりわけロードクエスト(M・デムーロ騎手)

ロードランナー+ドラゴンクエストのファミコン世代にはときめく馬名、
お父さんがマツリダゴッホというのも
そうだよ、あの有馬記念を思い出すよね、
そうか、今日は有馬記念だし!で本命に。
と思ったら、1番人気で1.9倍か!

ならばヒモを考えよう・・・
今日は神懸かりな騎乗の戸崎騎手、5番人気のプランスシャルマン
んあーな表情!

若き天才、松若風馬騎手のお手馬、6番人気のブラックスピネル

新馬戦ではロードクエストの2着、
いちょうS改め、サウジアラビアRCでイモータルにハナ差で勝った
(イモータル単複買ってて審議で2着、悔しかったわー)
横典さんのブレイブスマッシュ(7番人気)
の馬券で勝負!

本当は生でレースを見たかったのですが、
パドックから出られない事態・・・
ちーん。終了。
いや本当に人の山がそびえ立つほどで
もの凄い不謹慎ですが、ISIS戦闘員が紛れ込んで
テロが起きたら確実に木っ端みじんだなぁ。

有馬記念は10万人以上の観客が来場しますが
なんでもこの日は過去10年で最高の人出らしく
船橋法典駅から続く地下道が人垣で通行止めとツイッターで知り驚愕。

なのでMさんのワンセグで、わいわい観戦。
結果!







1着 ハートレー(ボウマン騎手・3番人気)
2着 ロードクエスト(M・デムーロ騎手・1番人気)
3着 バティスティーニ(C・ルメール騎手・2番人気)

外国人騎手BOXでよかった、1番人気から素直に3頭でよかった、の結果!
私の馬券は2着4着6着7着、という、
みんなの人気順の読みは正しかった!覆らなかった!
ぐうの音も出ないわー、でした。

ロードクエスト複勝110円のみで、
早速、持ち金【マイナス690円】!

さぁそして有馬記念のパドック!
(つづく)

2016-01-27

2015年 有馬記念観戦記 その1

というわけで、
2014年有馬記念を生で観戦し、あれから1年。
2015年12月27日、本年度最後の日曜日。
人の多さは把握済みなので、
家で観戦しようかなぁと思っていたのですが、
気づくと、やっぱり中山にいたという有様でした。

光り輝く、ゴールドの朝8時30分。

レーシングプログラムも特別仕様、
ジェンティルドンナ引退から1年経ち、
そして遂にゴールドシップも引退、本日がラストラン!


にしても、この1年、ターフを去る馬が本当に多かったですね。
2014年の有馬記念の出馬表も見るたび驚くのですが
(トーセンラー、ヴィルシーナ、
ジェンティル、ジャスタウェイはラストランでしたが)

ラキシス、ウィンバリアシオン、フェノメーノ、エピファネイア、
2014年有馬で2着のトゥザワールド(これが国内最後でしたね)
そしてハープスターやキズナ、スピルバーグ、ヴァンセンヌ、
マコトナワラタナ、ハナズゴール、ローブティサージュ、
そして夭逝してしまったクラージュシチー、クロスクリーガー・・・

前回のブログでも書きましたが、カメラを買って
ひたすら競馬場で馬を撮り続けた2015年、
しかしながら、写真も撮るけど、馬券も「当然」買う!
本当ならば、12R(24R或いは36R)
すべて参加するのが王道なのかもしれませんが、
これは脳疲労が半端ない!

スキャナーズ並みに爆発しかねないのに
この道、何十年の爺さんとかは
いとも簡単に攻略していて
それでいて楽しそうで凄いなぁといつも思います。

写真撮影も、パドックから馬場へ末脚で行くのも
実はもの凄い体力を要するし、
改めて、競馬とは「体力勝負」と痛感する1年でした。

twitterを介して知り合うことができたMさんと落ち合って
(本当にお世話になりっぱなしで恐縮です)
一緒に写真撮影。

午前中のレースをまったり観戦していたら、
昨年の有馬記念優勝の戸崎圭太騎手が、
1R、2R、4R、5R、と勝ちまくっていて
場内はざわめきっぱなし!

1R 2歳未勝利戦 マルガイのスキャットエディ
 
 4R 新馬戦 サトノキングダム
 (将来楽しみなディープ産駒の一頭!)
 
5R ドラゴンビューティ
(父ティンバーカントリー、母父マルゼンスキー)
 
 
お昼休憩を挟んで、午後のレースが始まったと思ったら
(↓は午前の誘導のお仕事を務めた誘導馬の
マウントフォンテン、マイネルチャールズ、プリサイスマシーン)
  
6R キャプテンシップ(父ノボジャック)で、
午後いち、のっけから勝ちまして
 本日すでに5勝!

もしや有馬記念は
3歳牝馬ルージュバックあるのか?
今夜はルージュバックなのか?うぉー、どうなるのか!
(つづく)

2016-01-26

2015年 有馬記念観戦記 (序)

気づいたらもう2016年になっておりました。
しかも1月も終わり!
月日の経つのは本当に早い、光陰矢の如し、ですね。

前回の日記を書いてからも、それなりに色々とありましたが
振り返ってみるならば
ひとつ前のものが、私のお気に入りの漫才師である
浜口浜村の単独公演のレポでした。

残念ながら、師走に彼らは競走馬でいうところの
「抹消」になってしまい・・・。
新しい漫才を常に開拓していて非常に好きだったんですがね・・・

今後のお2人の進む道は違えど、
未来が明るく多幸に溢れていますように、
Always look on the bright side of life
(深刻にならずに人生の輝かしいとこだけ見ようよ)

競走馬でいうならば
カンパニーのような晩成型でありますように、と願ってやみません。


と、全く放置しているこのブログも、
なぜかカウンターがちらほらあり、
こんな深いところまでようこそ、よくぞお越しになられましたね、ですが
大変有り難く思っております、有難うございます。

そんなわけで2015年の総括日記ですが(いまさら!)
自分内の大きなニュースは
何と言っても、久しぶりに大きな買い物をしたこと!

それはカメラ!一眼レフカメラ!

フリッパーズじゃないけれど
「ずっと欲しかったカメラ 探してた 手に入れた」んです!

ここ6年ほど、Ricohのコンデジを使い倒し
(CX4、なかなかの名器で今でも大活躍!)
国内外いろいろな所に連れて行ったのですが、
そろそろ一眼を買ってもいいのではないだろうか・・・と思案。
強く思い始めたきっかけは、そう、何を隠そう2014年の有馬記念。

ブログにあげた写真も「それなり」に撮れてはいるけれど、
もっともっと綺麗に美しい瞬間を切り取りたい・・・、
それならば、一眼レフだろう!という結論に。
日記にも、買うぞー!と宣言していたのを実行した、というわけです。

当初、絶対Nikonだ!と思ってまして!
父の形見の銀塩がNikonF6で望遠レンズ使えるかなぁというのと
NikonのこのCMにえらく感動し大好き、という理由だけなんですが。
(旅先のイギリスで3年くらい前に見て泣いた)

で、買うんだったら、そのフォルムの美しさに惚れ込んだDFだ!
と考えていたんだけど、実際に店頭で触れてみると
どうも操作性が難しかったり(ダイヤル回しづらい)
重かったり(これはしゃーない)とマイナスポイントばかり・・・。
動画撮影も敢えて非搭載・・・。純粋なカメラなんだよねぇー。

そんな時に目の前に現れたのが、キヤノンのEOS 7D Mark II !
 
このシャッタースピード!!!
「速く動くもの」の瞬間を撮るために開発されたカメラ!
これだよ、これ!これだったら競馬撮影に適してるではないか!
 
しかし目ん玉飛び出そうな価格で、
だいたいプロカメラマンでもないのに
このカメラを持つ腕じゃないよ!という気持ちが頭をもたげる。

ここから1ヶ月ほど悩みに悩み、量販店に通い詰め
正直店員さんも「アイツまた来てるよ」という眼差しだったと思います。

不思議なもので、触れれば触れるほど、手に入れたくなりますし、
自分の情熱が消えないうちに買うべきだ、と自問自答し
結局買いました!悩んでいる時間も楽しかったけど、結局買うんかい!
ええ、買ったさ!

そして満を持して「一眼デビュー」したのが
2015年2月21日、府中。
好天の競馬日和の土曜日でした。

最初から巧く撮れるはずもないのは十分承知で、
練習で何枚も何枚もシャッターを切りました。
露出、シャッタースピード、絞り値・・・
モードも把握できず、見よう見まねで・・・

結論。
非常に難しかった。肩は凝るし、首も痛い。
頭の中で想像した「絵」が全く反映されず
思うように何も操れない自分、
センスのなさに辟易しました。

馬が目の前を駆けているのに、
絶好のシャッターチャンスを逃して
「頼むから、もう一回走ってくれ」と何度も思い、
パドックすらも、引っ込み思案が災いしてか
遠くから撮る有様でした。

エライもんを買ってしまった、という後悔。
「趣味」にしては代償が大きい、という事実。
気づけば、いつしかシャッターを切らずに
刻々変わるオッズのモニターを見ながら
緑のマークシートを塗って馬券を買っていました。

この日のメイン「ダイアモンドS」が行われる前に
ウィナーズサークルへ行ってみると
人だかりが出来ていて
熱心にサインを書き続けているジョッキーがいました。

10Rの初音Sで10番人気だった
ウエスタンメルシー号で勝った後藤浩輝騎手でした。
おお、後藤さんだ!と思い、写真を撮りました。
この後に起こることを、
誰が知っていたというのだろうか・・・


そしてメインレースのダイアモンドS、
下手ながらも一生懸命、シャッターを切りました。
最後の直線、馬場は白熱し、歓声が大きくなったその瞬間、
ああ!という声が聞こえ誰かが
「また(落馬したのが)後藤だ!」と叫んでいました。

後藤騎手が騎乗していたリキサンステルス号も、
このレースで天馬となってしまい、自分自身も目の前での事故は
恐らく初めてで、大変なショックでした。

一眼デビューしたのに、なんて日だ!と、自虐的に笑える余裕もなく
(ちなみに馬券もすべて外し、
上述のメインにシャトーブランシュで勝負し玉砕)
ものすごい疲労感だけが残り、京王線に乗ったことを思い出します。

そして2月27日金曜日。
未だに信じられない事が起き、
後藤騎手は空に舞いあがってしまいました。

誰しもいつか、空へ行くわけですが、
その「行き方」があまりにも唐突、突然すぎて
虚しさと、なぜだという慟哭だけがただただ残り、
遂には「カメラ買ったからなのかな」とさえ自分を責めたりしていました。

「私の一眼デビューの日」を思い出すと
いろいろな感情が波のように押し寄せてきます。
しかし、それがある意味、今日の原動力になっているのも確かで。

後藤騎手の献花台に記帳し、
上述の写真の裏にメッセージを書き、お供え致しました。
引退式の当日、関係者の方が
その写真もテーブルに飾って下さっていました。
その瞬間、このカメラを無駄にするものか、
頑張ってもっと美しい写真を撮れるようにしよう!とギアが入りました。

それからというもの、
ほぼ毎週競馬場に通って、ひたすら練習、練習の日々。
新潟や中京にも好きが高じて遠征してみた!左回り制覇!

失敗を何度も何度も繰り返して、なんとなく
シャッターチャンスやコツとやらが
なんとなーく「わかりかけたかも!」で
「おぉ!」というものも撮れるようになってきました。
キヤノンのカメラ、すごいな!魔法のカメラだ、これは!
以下、魔法の成果です。


物は試しでtwitterにアップしてみたら、
本当にたくさんの方が見て下さり、拡散して下さり
そこから思いもかけないご縁が繋がったり、と
大変有り難く、大きな励みになりました。

特に、まさかと思っていた方から、
直々に「見てますよ」と言われたときは、
顎が外れるかと思うほどの衝撃で。

それ以降、ずれた顎をはめながら、
文章をできるだけ簡潔丁寧に書こうと思い
血統を辿る奥深さなども知るきっかけになりました。

私のラッキーホース、モーリス(ダービー卿CTのレースが大好き)の
血統にメジロボサツの名前を見つけて
あ、寺山修司の「2人の女」の!と震えたりしたものでした。

知れば知るほど、追えば追うほど
刹那の中に永遠を見出し(たくなり)、
かくも馬は楽しくも壮大な感動のドラマで、
不思議なものですね、本当に!(いまさら!)


と、考えているうちに
2015年も有馬記念の日がやってきました。
(つづく)

2015-08-18

浜口浜村・単独ライブ「納涼の夕べ」弐

(前回よりの続き)
会場に入ると、広末涼子の曲が薄くかかっていて、
その「ふかふかな」座席に腰を下ろして、開演を待った。

同業である芸人さんが鈴なりに客席にいて、愛されているんだなぁと感じた。

開演前の諸注意は「浜口お麩太郎(あ、OFF太郎か)」によるもので、
携帯電話を鳴らすな、写真は撮るな、という大真面目なものだったが、
携帯ファービーを鳴らすな、カボチャがどーのこーのと、いうような、
ちょっとしたトラップがやっぱり盛り込まれていた。
浜浜様式美、ですね。
(またこのアナウンスが、滝口順平と熊倉一雄の中間のような声色で
事もあろうに、ゆっくりとした抑揚で話すので、
頭の中から追い出すのに一苦労)

そしてお二人が下手から、ニコニコしながらお目見え。
当たり前だが、新宿や下北で見る浜口浜村ではなかった。
劇場の作り云々ではなく、実に堂々と、
頼もしく誇らしく真ん中に立っておられた。
単独ライブの登場シーン、
それは
本馬場入場で、勢いよく、返し馬をする美しさにも似ていた。
マイルストーンだ、彼らにとってのマイルストーンをこの目で見る嬉しさよ!

そうして、漫才が始まったのだが、
浜村さんは、やはり、のっけから不思議なボケをかまして、
一気に観客を虜にする。オープニングに相応しい漫才!
不可思議な世界の始まり。

と思ったら、いきなり
「作品は子供だ、だとしたら僕はたくさんの子供を殺している、
ちゃんと成長した子供はいない、
そうして今日また何人もの子供を殺すのだろう、ごめんね」
とキューピーさんの首を絞めていた浜村さんの映像。

大好きな漫才なのに、それが時として彼を苦しめ悩ませている、
誰も見たことがない漫才を作り続けている鬼才なのに不遇で・・・
と叙情的かつペーソス溢れる内容に泣きそうになっていたら、
対抗・相方の浜口さんは、
(多分)E・サティの「ピカデリー」が軽快に流れ
チャップリンの小品のようなファンタジー!
しかしやっぱり案の定、予想の遥か斜め上を突き抜け思考停止。
ぽかーん。なんだ、このコンビ間の高低差。

私は、どの漫才師、コント師もそうなのだが、
ネタを書かない方の天性の才能が爆発する様を見るのが大好きだ。
今宵の浜口浜村に関して言えば、浜口さんの
物販のイカ、開演に先立ちのアナウンス、そしてこの映像、の三段跳躍は
五感を大いに刺激し、私は既に、ここで第一のピークが来ていた。
(ピークハヤイノネ)

そして新作漫才を次々と披露。
浜村さんのペンによる、この夜のための書き下ろし13本は
その着眼点、その言葉のセンス、
普遍性を無視しているのに納得させられる説得力、
置くべきところに置かれる爆弾、気づかないところにある地雷(に嵌る)
それらが容赦なく襲ってきて圧倒された。
何度も大笑いして、横腹痛くなってしまった。
(タモリ倶楽部のOPは、もうこれから違うものに見えるのだらうな)

変化球を超えた魔球が次々と投げられて、
翻弄させられて、揺さぶられて
どよめいて、そそのかされて、騙されて
吐きたくなったり、頬は緩んだり、目頭が熱くなり、
笑って笑って笑って、そしてそしてそして
楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて!
その後に続く拍手拍手拍手。
万雷の拍手が座・高円寺2の壁や天井に跳ね返って
共鳴音でぐるぐるした円弧がいくつも出来上がっていた。

ぶっとんでる発想の漫才を、前のめりで聞いていたら
(意図的かどうかはわからないけれど)、
浜口さんが「狂っとんかて!」と名古屋弁で突っ込んでたのが
大変印象的であった。
他でもない隣にいる知己朋友の浜村さんに向けられていたのかなぁ。

と思ってみたら海馬が作動。
昨年の12月から隔月で新作漫才を披露する
自主ライブ「骨ライブ」を敢行していた浜口浜村。(3回敢行)
ツッコミがすべて名古屋弁という漫才もあったなぁ。
初めて映像に挑戦してみたり、と
そこで培ったものが今宵、結晶となったのは言うまでもなく。
2本目の「無人島」を見てそう思い、
そういえばあの時浜口さんは
(やっぱり)不思議な物販を売っていたっけなぁ・・・
と連鎖的に思い出してしまった。(奇しくも購入したのは、この駒)

体を張った「椅子取りゲーム」
そしてタイトルの語感が楽しい「ガバーする」は
大きな舞台でやるからこそ、の迫力。

各々の漫談のスタイルも独特で
浜村さんは、自分の視力に関してだったけれど、
浜口さんは、やっぱり競馬だった。
「風か光か、タマモクロス」の
オグリとの芦毛世代の幕開けの88年の秋天についての漫談。
(スーパー競馬!大川慶次郎さんの声がひどく懐かしくて涙が。
走るために産まれてきた、という美しい言葉もグッとくる!)
にしても、タマモクロス!古!と思っていたら
その息子マイソールサウンドのことに触れ、
世代のナカヤマフェスタ、そしてその父のステイゴールド・・・
のところで「ガバー!」だった。
それにしても、この4頭は晩成型。晩成型の馬はいいですね・・・。
おっと、いけない、ついつい競馬のことばかり書いてしまったぞ!(茶番)

新作漫才13本を披露した浜口浜村。
(ちなみに特に好きだったのは訪問販売、
相方変更、空き時間、スピーチも良かった!)
浜村さんが今宵の為に生み出した「子供」は
今後、すくすく育っていくことだろう。
かくして「納涼の夕べ」も終焉に近づいてきた。
最後の最後で、振り出しに戻る、という伏線があり、
満を持して浜口さんの飛び道具が登場し、大団円となった。

と思ったら、実はこれからがハイライトで
エンディングで、なんと浜村さんが坊主になっていた!
えええええええええええええ!
ポポポ( ´゚д゚)´゚д゚)´゚д゚)´゚д゚)´゚д゚)ポヵ-ン
こんなビックリしたことは未だにないわ!
笑いというよりも、どよめき、困惑、大丈夫なの?と
正直、動揺している自分が確かにいた。
でもその潔さにすぐに大笑いに変わったが!
何よりも、隣でにこやかに笑みを湛えている浜口さんが
本当に楽しそうだった。

エンディングで「M-1」に向けた漫才をやるつもりだったのになぁ、と吐露。
ふと、「誰も行かない道を行け、茨の中に答えがある」というコピーが
頭をかすめた。
誰にも真似できない浜口浜村の武器で、勝ち進めると信じてやまない。
いや、きっと出来ると信じている。どうかどうか頑張ってほしい。
いつでもいつまでもエールを送り続けよう。

心にいつまでも留まる素晴らしい舞台を、
浜口さん、浜村さん、本当にどうも有難う、の
気持ちでいっぱいの、至福の夏の夜であった。

ちなみに終演後、余韻に浸って「太陽」でラーメン食べて
その後の帰り道でボーっとしていたら、車に轢かれそうになった。
大和陸橋辺りで。しななくてよかった!

披露した漫才・・・①納豆、②無人島 ③盗み ④空き時間 ⑤訪問販売
⑥椅子取りゲーム ⑦スピーチ ⑧話し方 ⑨ガバーする ⑩ツムツム
⑪相方変更 ⑫ビビり ⑬丸

浜口浜村・単独ライブ 「納涼の夕べ」壱

最近は、twitterばかりで彼是呟いていましたが、久しぶりのブログ更新。
最後に更新したのが、死闘の「2014年有馬記念観戦記」で、9か月ぶり!
いつのまにか季節も夏となり、
その時の出走馬も半数近くが引退!時の流れを感じるな・・・
ゴールドシップも今年の有馬で引退。
最後は誰が騎乗するのかな、
私としてはウチパクさん復活してほしいな・・・。
(デモ カネガカラムト ヨコノリハ ホンキダスンダヨナ!)

*********
ところで。
何かを見た聞いた知った行ったことを誰かに伝えたい時に
twitterは、即時性の点でみたら本当に有益で、
140字余りで紡ぐ文字だからこそ、の魅力があるのは承知で。
その一方で、川のように流れていってしまう寂寥感というか、
喪失感というのも、何となく自分の心の中にあるというか。

心が転覆するほど揺さぶられた物事に遭遇したり、
何というか「自分にとって大きな日」になった時は
咀嚼する時間が必要で、とどのつまり、
自分のこの「庭」にて、
川の流れを止めるための「石」を置きたくなってしまう。
(はい、有馬記念はそうでした!)
なので、いつかの誰かにとって「布石」になるような文をしたためていこう。

**********

8月13日(木)浜口浜村単独ライブ「納涼の夕べ」を見に
座・高円寺2に行ってきた。
浜口浜村は、名古屋出身の漫才師で、
詳細はネットなどを参考にしていただければと思うのだが、
昨年から、どうしたものか熱にうかされている状態。

実は有馬記念に行く前、ちらっと駄文を書き散らかしていたのだが
読み返してみたら、我ながら、かなりの熱量だなぁと目を細めた。
独りよがりも甚だしいな。若かったな。
それでも「いつか浜口浜村の事をきちんとブログで書きたい」と思っていた。

ここ1年ほど時間が許す限り、彼らの舞台を見続けた。
彼らの長い活動期間からしてみれば、私なんぞ新参者に過ぎず
嗚呼なぜもっと早くお眼にかかれなかったのか、と思う。
そういうことは、日常に往々としてあり
過去に戻れないのならば、現在と未来を踏破するしかないのだけれど。

「変な漫才」というのが、浜口浜村を形容する常套句で
初めて見た時は確かに「変だなア」だったけれど、
その「変さ」は私にとっては
「Strange」の意ではなくて「Extraordinary」であったし、
その初心は今でも全く変わっていない。
ふらぁーと現れて、よくもまぁこんな発想思いつくな、という漫才を披露し
ふらぁーと帰って行く。何度も何度も自分の心に稲妻が走っていた。

この単独ライブが行われる一週間ほど前、
「中日新聞の地方版である東京新聞」(ここ重要)に彼らの記事が掲載。
職場で可哀想にリサイクルの箱に打ち捨てられていたところを2部救済。
リサイクルしなくて良い!別のものにならなくて良い!

浜口浜村のことを全く知らない人へ向けて
簡潔な自己紹介で始まり
単独ライブ公演のお知らせで結んである大変わかりやすい内容。
上述の「変な漫才」の説明を熱く語っている一文に、
自分の左胸がありえないくらい早くリズムを刻んでいた。

新聞に載るというのは本当に凄い事で、父母世代には名誉な事で。
自分が新聞社勤めだった為、その複雑な工程やチェックを突破して
輪転機を回して、世に、人々の手元に届くことを知っているからこそ、
なのだけれども。

これは余談なのだが、名古屋に住む知人に
中日新聞に載っているかどうかを確かめてもらったところ
(※中日新聞は愛知県でのシェアはトップ!)
答えは「載っとらんが!」
嗚呼、なんたることだ。
地元の喫茶店でモーニング食べながら、中日新聞読んで
文化面めくったら、浜口浜村が!なんて、素敵なことなのに・・・。
惜しいな、まったく。

そんなこんなで、そうして満を持して、待ったこの日が来たのだった。

高円寺の街のイメージからすると、らしくない、と言われる
(行きつけの高円寺の某飲み屋での会話より抜粋)
「座・高円寺」は、そんなボヤキも気にしないほど
本当に素敵な劇場で!

地下2階に行く螺旋階段は、海の底、に
あるいは宇宙船に続いているかのよう。
(キューブリックっぽいとも言える)




 (別日に撮影)
 
「海の底」に着いたら、何の因果か浜口さんが作った「イカ」が売っていた!
イカって!
思わずイカ2杯買わせていただきました。

 (長いので続く)