2011-05-01

高慢と偏見と英国王とスピーチとコリン・ファース

やっとやっと「英国王のスピーチ」を鑑賞することができた。

いの一番に見なくてはいけない作品だったのには理由がある。
はい、それはコリン・ファース!
もうオスカー俳優ですか、コリン!しかも主演男優賞ですか!

昨年度の「シングルマン」でもオスカーノミニーの5人に入っただけで
我が世の春状態だったというのに。
その1年後に手中にオスカーを収めてしまうなんて、誰が予想できただろう。

いや、本当にそうなのよ。
今まで彼のキャリアの最高峰といったら、
口をあれだけ酸っぱくして言ってるけれど
BBCの「高慢と偏見」のMrダーシーでFA。
これはコリン教信者のシホちゃんからの洗脳によるが、
あのコリンは神がかりな演技だった。

加えてジェーン・オースティンの、
単純で普遍的で素直でなーんも面白そうなことが起きない日常を
絶妙なさじ加減のドラマチックさで捻じ伏せるという手法に
改めて時空を超えた凄さというか、あぁこれは贔屓目だけれど
これぞイングランドだ、と感服した。

キーラ・ナイトレイが「プライドと偏見」でちょっと前にリメイクやってたけど、
あれはさぁ、やっぱりBBC版に比べると駄目なんだよねー。
ダーシー役も劣るし、展開が速すぎて感情の深みも蔑ろにされるし。
(手紙が届くのが早すぎるよ!)

・・・と、まぁ「英国王のスピーチ」の話が
いつのまにかBBC版の高慢と偏見の話に摩り替えられているけれど、
それには理由があって・・・。いやぁ私はびっくりしましたよ!
なんたってリジー役のジェニファー・エール(最近だとイーリーという表記ね)が
出ていて、なんとコリン・ファースと2ショット!

おおお、17年振りに共演!しかもこのシーンがまた奥ゆかしいではないか。
というか、監督含めこのシーンは多分狙って撮ってるよな。
「わかってらっしゃるなぁ」と思い、私も胸が熱くなった。
そして、この作品自体がアカデミー賞を獲得し、コリンに栄光をもたらしたわけで。

正直、コリンは「高慢と偏見」以降「シングルマン」まで伸び悩んでいた。
ちょこちょこいい映画も出ていたけど
(イングリッシュ・ペイシェントとか真珠の耳飾りの少女とか)
やっぱりMrダーシーの呪縛なのかなぁ、「ブリジットジョーンズの日記」は
完璧な現代版「高慢と偏見」なわけだし(役名も一緒だし)

「マンマミーア」でヒッピー役、「ロイヤルセブンティーン」で革パン姿、
「フィーバーピッチ(ぼくのプレミアライフ)」でアーセナルのサポーター・・・
(このDVD£3で買ったな。冒頭のLa'sのthere she goesがよい
と、なんだか迷走していたのも確か。

出世作が「アナザー・カントリー」なわけですから、
「シングルマン」でオスカー候補になったときは、やはりゲイ役を極めたなぁなんて
しみじみ回顧したわけですが、この度の受賞で思ったのは

コリン・ファースは
・ゲイの役
・権力者(王様、皇族、当主etc)
が十八番、鉄板。

「ソドムの市」のリメイクなんてやった日にゃ(永遠にないか)
なんとなく「喜んで」出演してそうな気さえしてきた。

まぁ少なくとも映画化決定した「高慢と偏見とゾンビ」には出てほしいなぁ。
(原作、最高!)
もちろん、Mrベネット役で。そしたら、絶対絶対泣く!

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