2012-06-04

Animal collective Live in London2006 part 2(re-edit)

2006年8月26日ロンドンのAnimal collective ライブの日記再録その2)

で、私ももう堪忍した。
ここまで来てタクシー乗るのは非常に悔しい。
だが1メーター(£3くらい?)で運んでくれるかも、
なんたって近くなわけだし、ってことで
右手を挙げてタクシーに乗車。

運転手にメモを見せて(手書き)
「近いのにすみませんが・・・」

と話しつつ、優雅なひとときを満喫。

だが。

明らかに遠くの方に運ばれてる!
インド人街みたいなところを抜けてる!

一抹の不安。そうして走ること5分(結構な距離!)
Cable Stに到着!
メーターは£4.20(高!)半ば強制的に降ろさせられた!

運転手曰く
「その君が行きたいところの番地が右か左かは
悪いけどわからない。だけどこの道のどこか」

オイオイオイ。まぁでもいいか。

とにかくこの道沿いにあるわけだ。
それにしてもTower Hillなんかじゃないよ涙。

で、このCable Stだが。

都営住宅みたいなのが何棟も何棟も連なっていて
殺されて放置されてても
誰にも見つけてもらえなさそうな場所でした。
東京で云う所の綾●とか(コンクリ殺人事件のね)
あんな感じ。
(そういえば「ひかりのまち」(wonderland)で
老夫婦が住んでいるのがこの辺りの設定だったはず)

そんな道をおめかしして歩いている日本人女子一人ですから
内心気が気じゃありませんでした。

それでも明らかに
「あ、この人たちはきっと
Animal Collectiveのライブに行くんだろうな」
っていう群れが前方100m、と後方50mにいたので
いい歩幅をキープしつつ、ほっと安堵。
楽しい散歩の始まりです。

だが。
もう歩いても歩いても着く気配なし。

Unit7だから団地の7棟め?なんて勝手に解釈してたのだけど
それも通り過ぎちゃったし、
安心しすぎて前の群れをいつのまにか追い越してしまったし!
(恥ずかしいからそのまま歩いちゃったし!)

で、駅発見。Shadwell駅って所。こんな駅知らないよ・・・。
頭上には電車がピャーっと走っている。もしや。

そうDocklands線のエリアまで来ちゃってたの!
思えば遠くまで来たもんだ。

そうして歩くこと30分近く。
多分明治通りの渋谷~東郷神社くらいまで歩いたよ。
(景色は団地だけ)

やっとやっと到着~!
フライヤー配ってるお姉さん発見!
よく頑張った、自分!


ドアはまだオープンしていなかった。
だけど、あぁ後は当日券の御代、£8!どう考えても安すぎ、
を払えば楽しめるのね、とウキウキ。

周りは仲間連れやカップルばっかり、
自分みたいに一人で来てる輩はおりませんでした。
でも別に気にしないわ。

と思ったら、後ろから「日本人の方ですか?」と
声を掛けられました。

日本人のカップルが声を掛けてくれました。
実は私がCabel stを歩いているときに、
後方50メートルにいた方たちだった。

女子はロンドン在住4年で映像の勉強をしていると
おっしゃってました。
男子は彼女を追っかけてロンドンで学生をやりながら
一緒に住み始めた、と話してくれました。

で、暫く生温い会話(笑)をしつつ、
周りがビールを飲んでいたのを目ざとく発見したので
近くのコストカッター(コンビニ)へ行って
ビールを3本購入。
しばし、ドアがオープンするのを待った。

1時間くらい待っただろうか?時計は23:30を越えていた。

すると前方で
「前売り持っている人は入場してくださいー」という
係員の声が聞こえた。

女子と男子は
「もちろん私たちは前売り買ったから行かなくちゃ★」と
言い残し
「また中で会おうね」と付け加えて私の前をすり抜けていった。

残された私は、楽しいことしか考えられず、
早く入りたいなぁなんて無邪気な思いを馳せていた。

すると、隣にいた男子が日本語で話しかけてきた。

「お友達が行ってしまったみたいだけど大丈夫?」と。
「いや友達じゃないんだけどねぇー」と言うと
唐突に「仙台に3週間住んでいたよ」と話し始めた。

そして自己紹介をし始めた。
名前はダニエルという子だった。
Travisのヴォーカルに似ていた。

すると後ろにいた男子も
「僕は四国に住んでたよ!」なんて気さくに話しかけてきた。

で、君たちは友達なの?と聞くとダニエルは
「いや、ここで会ったばかり」
と、言い放ち、
何だ似たもの同士じゃないかということで笑いあった。

そして私もやっぱり会話に加わることになり
ビール片手に音楽のオタク話(および情報交換)で
楽しい時間を過ごせました。

話しかけてくれたダニエルはdirty pretty thingsのビデオに
携わっているアーティストだった。

なんとなく予感はあった。

このAnimal Collectiveのライブに行けば、
何かおもしろいことが起きるのではないか?とか
何かおもしろい人に会えるのではないか?と。

周りの人たちも、とびっきりお洒落な子が多くて
参考にしたい着こなしやファッションやメイクがあったし、
逆にいろんな人が私に話しかけてくれた。

一期一会だろうがなかろうが
出会いって楽しいなって思えた。
そういう雰囲気を求めていた。

そうしてダニエルと話している間に
「前売り持っている人は入ってくださいー」という声が掛かり
案の定というかやはりダニエルも保有者だったわけで
飲みかけのビールをくれて
「中で待ってるから!」と言い残し非情にも去って行った。

時計を見るともう24:30を越えていた。

列がだんだん少なくなり、
前売りを持っていない人たちがバウンサーに詰め寄っている。

「中に友達がいるから入れて」「いやだめだ」
「私ゲストリストなのよ、だから入れて」「どういう関係?」
「友達の友達」「いやだめだ」とか。

そのとき思った。

これってもしかして

前 売 り 持 っ て い る や つ と ゲ スト リ ス ト の 人 し か 入 れ な い ?

だってものすごく厳重だったんだもの。

バウンサーもノトーリアスBIGみたいなおっかない人で。

当日£8で見れるなんてラッキーなんて、
考えてた自分は甘かった!

同じような境遇(前売りチケットない人)から抜け出そうと
躍起になっている女子や、
必死に中にいる人に携帯で電話している人、

そんなのを目の当たりにすると、
外国人で旅行者で友人ゼロの私は


入 れ る 余 地 が な い


へこんだよ、本当にへこんだ、ここまで来たのに!
ロンドン最後の夜なんだよ、どうしてくれるんだよ!

そして私は一世一代の賭けに出た。

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