2013-01-12

Animal Collective Live at Manchester WHP 3

(前回からの続き)
思えば、彼らの2012年ライブ一発目が
よく考えたらtaicoだったわけで
そう思うと1年で2度も見れるのは本当にラッキーと言うか、
また違う味わい深さがある。
私にとっての旅は、日常からの脱却がメインなので
てっとり早くトリップできるものに浸りたい。渦に巻かれたい。
そんなときのAnCoというのは、ねぇ!贅沢すぎる!

ほとんどライブヴァージョンで聞いたことがない
「Lion in a coma」!!!キター。

この曲、好きだわ。カラフルでいて尚且つ混乱している歌詞・・・。
Aveyの曲の描写は比喩ばかりで、
しかも歌詞をぎゅっと詰め込む傾向にあり
かなり理解するのが難しい。
だけど辛辣なことをオブラートに包んだ言い回しは
なぜか映像や色を頭に浮かばせる。
何かを想像させる力が彼の曲にはいつも備わっている。

反対にPandaの曲には、そういうのはなぜかない。
歌詞が極めてシンプルで普遍的なことを言っていて
曲はミニマルな展開が多い。

前述のように、「MPP」ではPandaの曲は4曲収録。
しかもそのうち2曲に「My Girls」「Brothersport」
(その他は「Guys Eyes」「Daily Routine」)
MPPの、ひいてはAnCoを代表するアンセムを生んだのがPanda。
しかし新作は、たった2曲しか収録されず・・・。

まぁでもその2曲のうちの1つである
「Newtown burnout」が素晴らしい。
重くて気怠くて幽霊のような高校生合唱団のコーラスと
(幽霊はAnCo定番ネタですが)
コーラス部出身のPandaの高くのびやかに
そしてゆっくり舞い上がるヴォーカルが
ものすごい気持ちがよい。8分の6拍子!
これはアルバムの中でもハイライトのひとつだと思う。

taicoでも演奏されたけれど、惚れ惚れしながら聞いていたわ。
なので、今回もまた夢見心地で聞いてしまった。
しかもPandaのヴォーカルが上手!


そしてその後に続くのが、「Monkey Riches」
もうこの流れはtaicoと全く一緒で
正直、サプライズ的なものはないのだが、
やはり心が躍るというかさー、弾け飛ぶなぁ。
おーまたDeakenがダンスしてる!

「But why I am still looking for a golden age
Tell me that I ought to to have a golden wish
(まだ黄金時代を探してるの?
そこにキラキラ光る願いがあるべきか教えてほしい)」
なんていうMPPでの成功の
プレッシャーがちらっと見え隠れする詞、
Avey、あなたは正直すぎていじらしい。

あーそしてみんなが大好きなキラーチューンの
「Brothersport」が始まるわけだが、
(みんなこの流れを本当に把握していると実感。
 今か今かという感じだったよ)

PandaとAveyの発声練習らしきフェイクから
open up your open up your (オープナッピャ、オープナッピャ)
・・・と始まり、地鳴りのするようなビートで、疾走する。
昨夜の「春の祭典」の地から湧き上がる様な感じもすごかったが、
人力音と機械音の差はあれど、この高揚感と言ったら!

もう何度聞いても最高。終わらない夏って感じで。

しかもこのライブ、とにかくPandaのヴォーカルが冴えまくっていた。
のびやかで、弓のようにしなやかで、天まで貫くような真っ直ぐな声!

「Until fully grown You got a real good shot
Won't help to hold inside Keep it real keep it real shout out」
のところは、Aveyとハモるんだけど
youtubeなどを見る限り、ちゃんと揃った例がないw

だけど、この夜はバッチリだった!
まるでフィギュアスケートの超難易度高い技が
連続で成功したような瞬間のような。yes!

いやーPandaのフェイクヴォーカルがものすごく良すぎる!
until fully grooooooooooown!!!!
Pandaのソロも私は大好きなんだけど、やはりAnCoの彼が好きだ。
やっぱりAveyの叫ぶコーラスが入らないと物足りないわー。

にしても、25分以上も撮影していて右腕疲れたわ。
後半へ行くと、AnCoの放つ音の隕石が
まるで波状攻撃の様にカメラにぶつかって
ぶれまくっているけれど、それもまぁいい思い出。
心地よい疲れなので、総じて良し!

久々に「Peacebone」を聞けたー!
Avey、あなたはもっとステージで跳ねてほしい!

いやぁ本当に記憶に残るライブだったわ。
これでまたしばらく冬眠しても存えそうなパワーを蓄えたという感じ。
この後「My girls」などを演奏したのだが、
録画はやめて、自分の全部の感性を研ぎ澄まして全身に焼き付けた。

セットリストはこんな感じ。
  1. Rosie Oh
  2. Today's Supernatural
  3. Wide Eyed
  4. Applesauce
  5. Honeycomb
  6. Lion in a Coma
  7. Moonjock
  8. Pulleys
  9. New Town Burnout
  10. Monkey Riches
  11. Brother Sport
  12. Peacebone
Encore:
  1. Cobwebs
  2. My Girls
  3. Amanita
周りの男子も場所を譲ってくれたり、
親切にしてくれたりと
素晴らしい夜であった。
前日のパリ管とはジャンルも違うけれど
この2日間は、夢のような完璧な夜だった。
夢じゃなくて現実だったのが、今でも信じられない。
 
こうしてマンチェの夜は更けていった。
 


 
明日は移動。
今日はマンチェスター、昨日はパリ(というかこの日の午前までパリ)
明日はロンドン。
ホッピングステイは本当につらい。
もうやるもんか、こんなスケジュール!

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